台湾の「補班」って何?

昨日、2019年2月23日は土曜日でしたが、台湾では出勤日でした。

 

台湾の会社も、週休二日制が多く、多くの会社で土曜日と日曜日はお休みです。

 

私の会社の台湾支社も通常は土日祝日がお休みですが、昨日の土曜日は出勤日でした。

 

これが「補班」と呼ばれる制度です。

 

「補班」は、本来休みであるはずの日に出勤して仕事をすることをいいます。

 

「会社に行く」、「出勤する」は、中国語で「上班」といいます。「班」には「仕事」や「出勤」という意味があり、「補」はそのまま「おぎなう」という意味です。

 

では、何をおぎなうのでしょうか?

 

昨日、2月23日に「補班」したのは、3月1日を休みにするためです。

 

3月1日は、金曜日なので、本来であれば出勤日です。

 

しかし、台湾では前日の2月28日(木)が「228和平記念日」という祝日なのです。

 

2月28日(木)、3月1日(金)、3月2日(土)、3月3日(日)が全て休みになれば四連休になります。

 

四連休にするためには、本来出勤日である3月1日(金)を休みにする必要があります。

 

そこで、昨日2月23日(土)は本来休みですが、出勤することによって、3月1日(金)のお休みを「おぎなう」のです。

 

つまり、台湾の「補班」は、連休を長くするために平日を休みにする場合、その平日休みを補うために、事前に休日に出勤することをいうのです。連休にするために「補班」という制度があるのですね。

 

2月23日(土)に出勤したのは、3月1日(金)のお休みの分を前倒しで出勤したということになります。

 

3月1日(金)に出勤すると、四連休ではなくなります。連休が嬉しいのはどの国でも一緒です。また、休みと休みの間の一日に出勤しなければいけないのは、どの国でも面倒くさいし嫌なものです。

 

ちなみに、この「補班」という制度は台湾政府が決めています。公務員が休む日、出勤する日を決めて、民間企業もそれに倣うのが一般的です。

 

https://www.319papago.idv.tw/holiday/2019-hr/2019_HR.html


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ピンクが休み、白が出勤日です。2月23日(土)は出勤日、その代わり3月1日(金)が休みになっていますね。

 

ただ、個人が経営するお店、家族経営の会社などは「補班」をせずに、独自に決めたお休みを取る場合もあります。実際、昨日2月23日(土)も休みだったレストランやお店はたくさんあったそうです。また、会社やお店によっては2月23日(土)も3月1日(金)も両方休みの場合もあれば、両方休みではない(全く別の日に休む)場合もあります。

 

日本の代休や振替休日と似てはいますが、代休や振替休日は、「本来休みであるはずの日(主に土日祝日)に出勤したため、本来出勤すべき日(主に平日)に休む」ことをいいます。

 

台湾の「補班」は、休日を長くする(連休にする)のが目的なので、休む目的が違います。

 

今年のゴールデンウィークは、「4/30、5/1、5/2が休みだったら10連休だねー」という話を同僚としていた時に、台湾の「補班」のことを思い出したので書いてみました!

 

では!